 「バットマンのライバルたち」をシリーズでお届け中ですが、今日はそのエクストラ版です。 アダム・ウエスト版『バットマン』のプロデューサーはウィリアム・ドジャーという人ですが、 あのブルース・リーが出ていた『グリーン・ホーネット』も同じ人の制作です。
 そのため、1966年9月9日の放映開始直後の9月末には『バットマン』の 第41話「カブトムシには毒がある」というエピソードで、 有名人が毎回を顔を出すことで話題だったビル壁登りのシーンに ホーネットとカトーが登場して宣伝に務めています。
しかしそれでも視聴率は上がらなかったのか、1967年3月1日&2日放映の 第85話「グリーンが町にやってきた」&第86話「アルファベットは26文字か?」には ゴッサムシティに悪人を追ってくるという設定でゲスト出演し、本格的にバットマンと 共闘しますが、時すでに遅く、17日には2クールで終了してしまいました…。 このエピソードは見ましたが、グリーンホーネットが完全に悪人と見なされていて、 最初はダイナミックデュオとバトルになり、そのうちに一部和解し 「なかなかやるなぁ」みたいな感じの2大スター競演の王道展開でしたね…。 戦いではバットマンとホーネットは丙丁もとい甲乙つけがたい感じだけど、 ロビンとカトーの戦闘能力の差は明かでしたが、そもそもただのティーン俳優と ブルース・リーとを戦わせる方がムチャで、ロビン役のバード・ワードが気の毒です(爆)。 そのあたりYOUTUBEにありましたので御覧下さい。
この時のスチルで有名なのがこの一枚です。
 当時最高の夢のクルマだったハデなバットカーと、シンプルながら細かいディテールで 普通車と違う凄みを感じさせてくれるブラックビューティーとの対比が素晴らしく、 なるほどファミリー向けにポップに創ったのが『バットマン』で、 大人の視聴者向けにシックに創ったのが『グリーンホーネット』だったのかと納得です。
 ブラックビューティーのベースは1966年のクライスラー・インペリアルということですが、 そのシックさと流麗さを併せ持つベース車の選択も筋が通ってますね。 しかしこのインペリアルというクルマ、年代は違いますがポインターのベース車にもなってるので、 こういう番組のデザイナーに訴えかける魅力が大きいのかも知れません。ヽ(´ー`)ノ
もっともそのシックな路線が災いし、2クール打ち切りになったのは歴史的事実ですが、 その少ない本数中で宇宙人が出てきたりして迷走も感じさせるんで、難しいものですね……。 それでもブルース・リーの蹴り技の素晴らしさは解る人には伝わったようで 「カトーのように蹴れ!」という標語まで生まれた程なんで、決して不人気ではないんでしょうが、 やはり『バットマン』の数字と比べられてしまったんでしょうか? 日本では『バットマン』がフジ、『グリーンホーネット』がNTVと放映局が別れたのも 痛かったかも知れず、TV版を観たことのある人は少数派になってしまい、
 リーの活躍エピソードを集めて劇場公開した『ブルース・リーのグリーンホーネット』(1975)や、 そのヒットでもう1本編集した『ブルース・リー電光石火』(79)が初見だった人も多いと思います。
 お見せしているミニカーはコーギーのグリーンホーネット、ブラックビューティーです。 ダイキャスト製で標準スケール相当の12.5cm。 ドアの開閉はしませんが、フロント中央からオーソドックスなミサイル、
 それからリアフードが開いて、円盤形ミサイルが発射されるギミック付きです。
 オリジナルは1967~72年の6年間に渡って発売されましたが、やはり人気車種なんで 私がコレクションを始めた78年頃にはけっこう入手困難でしたが、 バットモービルのオリジナルを譲ってくれたのと同じ方からこちらもいただいたので 非常にラッキーでした。お譲りいただいたKさんには改めて感謝いたします。m(_ _)m なお、近年再販されたので、5000円前後で在庫のあるミニカーショップもあるようです。
バットカーとブラックビューティーが揃ったからにはやはりこの写真は撮らざるを得ない というもので、昔、初めてこのスチルを見たときのトキメキは未だ忘れていませんヽ(´ー`)ノ
 大きいのでクリックして御覧下さい。
さて、60年代のTV版は不調に終わり、ブルース・リー人気によって かろうじて歴史に残ってる感もある『グリーンホーネット』ですが、 大元は1930年代のラジオ番組に始まる古いキャラクターで、
 1940年代には連続活劇の映画化もされるというアメリカでは手堅い人気を持つ存在です。 そのためリメイクの噂は古くから上がってましたが、とうとうそれが実現したようです。
この速報っぽい予告ではディテールが解りにくいですが、 NETではすでにいくつか画像が流布していて、ホーネットとカトーはこんな感じ、
 そしてブラックビューティーはこうと、
 ほとんど昔のとデザインを変えてないところから類推するに バットマンみたいな新発想による世界観の練り直しじゃなくて、 路線は全く同じの豪華リメイクっぽい感じで進行してるようですね。 この作品に関しては、完成したらまた取り上げることにしましょうか?
テーマ:ホビー・おもちゃ - ジャンル:趣味・実用
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