 ハミルトンがF1のワールドチャンピオンに輝いたと思ったら、オバマがアメリカ大統領に当選するし、 このところ黒人による史上初の快挙が連発されています。ヨーロッパ文化の象徴みたいなF1に アメリカのTOPである大統領と、白人社会の栄光有る2つの地位に黒人が座る日が来るとは、 私は実現するまで全く想像もしていませんでした。大いに今後の世界が変わりそうな予感がする 今日の日を記念して、当ブログでもそれにちなんだ御題を取り上げましょう。
ということで今日の御題は久々の『赤いペガサス』からシェクターが駆るウルフF1のWR1です。 この物語は1977年という時間設定なので、ちょうどウルフチームが大活躍する時期に当たっており、 SVEチームが参戦初年度で大活躍し、コンストラクション部門でもTOPに立つという話の展開は ウルフチームの活躍が下敷きになっているような気もしないではありません。
 WR1はウルフチームの前身のヘスケス時代から在籍していたハーベイ・ポスルスウェイト博士によって 設計されたマシンで、当時の標準だったフォード・コスワース・DFVエンジンをV字型の特徴有る ボディに詰め込んだその姿は、当時の個性豊かだったF1カーの中でも異彩を放ってました。
 ドライバーのジョディー・シェクターは南アフリカの出身で、デビュー当時は荒っぽい走りで ヒンシュクも勝ったようで、その特徴有るアフロ頭とも相まって、 何となく劇中後半のSVEチームのサブドライバーであるペペのモデルのような気もしますね~。
 (小学館少年サンデーコミックス8巻p168より引用) そういえば、ペペの荒っぽい走りにキレたシェクターがペペと殴り合うシーンもあるから、 アレは村上もとかのシャレだったのかもしれません(笑)。
 ミニカーは私には珍しく、流行りのミニチャンプスです。最近のF1ミニカーのコレクターにとっては ミニチャンというのは神様級のメーカーらしいですが、古くからミニカーに親しんで来た身としては、 ここの品は高いのでフツーは買うことはないんですよ(笑)。 そもそも中国生産で可動個所も無いのにこの値段ってのはねぇ…。 ブロスナン時代のボンドカーがここからしか出てなかったので苦労していくつかは買ったけど、 積極的に買いたいメーカーではないんですが、このウルフF1はなぜかヤフオクで、 確か3000円程度とこのメーカーにしては安かったので落としてみました…。 1/43で9,5cmのこのミニカー、デキはもちろん悪くないし、チェッカーフラッグをあしらった そのまま飾っておくこともできる統一規格のケースに入った膨大なラインナップがあるということは、 さすがは元々はドイツの大手ミニカーショップのダンハウゼンが始めたメーカーらしい コレクター心理をうまく考えた商略だとは思いますが、ビンボー人の私には1個定価でも5000円も するような高価な品を、何百個あるか解らないバリエーションまで追う気にはさらさらなれません。 しかも最近では、絶版品や、さらには予約された数が納品されない「ショート」状態の品には最初から、 プレミアが付くという、「狙った」としか思えない高騰ぶりにもなってるようです。 某掲示板では「どのモデルを押さえておけば値上がりするでしょうか?」とか聞いてくる連中まで チラホラいたんで、ブームに乗せられているんじゃなくてホントに好きで集めてる方には お気の毒と言わざるを得ませんねぇ…。
他の『赤いペガサス』でのシェクターの活躍としては、南アGPでクラッシュしたSV01を再生するのに、 人手の足りないSVEチームの困窮を見かねて、彼の口利きで秘かに現地の黒人メカニックたちを 大量動員して何とか間に合わせるという展開がありました。
 (小学館少年サンデーコミックス3巻p180より引用) 当時は黒人がドライバーはおろか正規のピットクルーに入るのも不可能で、 かろうじてコースマーシャルに白人に蔑まれながらも混血の人間が雇われていることになっていて、 それがゆえの悲劇も起こってしまいましたが、それから30年経って、 現実の世界で黒人がワールドチャンピオンに輝く日が来るとは感無量と言わざるを得ません。
オバマやハミルトンの快挙により、まだまだ偏見に満ちあふれているアメリカやヨーロッパで、 マイノリティの活躍できる機会が増えればいいんですけどねぇ…。 今から15年ほど前にマイアミで一泊した時には、たまたま乗ったタクシーの運転手が黒人で、 海岸まで行ってもらって海沿いの道路に止めて下りようとしたら、 そこがとあるホテルの前だったらしく、血相変えた係員がトンできて、 「ここはオマエラみたいな連中が来る場所じゃないからアッチ行け」と追い払われたことがあって、 前の道に停まることもできないのかとアメリカの人種差別の根の深さを思い知らされたものでしたが、 普通は御祝儀相場となることが多い、オバマ勝利後のニューヨーク株式市場・ドル相場共に かなり下がってしまったところから考えると、資本を握っている連中は 決してこの勝利を喜んでいないようなので、見通しは明るいとは言いきれないようです…。
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