
ずいぶんと久しぶりの更新ですが、このfc2ブログの新編集画面強制移行に伴う ゴタゴタにちょっとイヤ気が差してたのと、ここのところ『チキチキバンバン』 の研究に没頭しておりまして、気づいたら前回からずいぶんと間が開いてました。 そこで大慌ての更新ですが、現在、頭の中がチキチキってるんで、 そのまま『チキチキバンバン』を御題に取り上げます(笑)。
映画『チキチキバンバン』のヒロインは「本当にステキ!」という名前を保つ トゥルーリー・スクランプシャスです。劇中でもポッツさんや子供たちによって、 彼女をたたえる歌が歌われますが、ジュリー・アンドリュースの声と デボラ・カーの美貌を保つサリー・アン・ハウズによって演じられた トゥルーリーの姿は永遠に映画史に残ることでしょう。 さて、そのトゥルーリーは、スクランプシャス財閥の一人娘なんですが、 深窓の令嬢というよりは、この劇中の設定年代である20世紀初頭に 自動車を乗り回すほどのオテンバ娘です。でも芯は優しく、飛び出してきた 子供たちとぶつかりそうになったのを済まなく思って彼らを家まで送り、 そこでポッツさんと出会います。 この出会いは大ケンカとなる最悪に近いものだったんですが、その後互いに 仲を深めていったのは映画で御覧の通りです…。

そのトゥルーリーが乗り回している車ですが、クリーム色の瀟洒な ツーシーターカーです。その色合いはいかにも彼女にふさわしいものですが、 車種がよく解りません。典型的なこの時代のクラシックカーのシルエットだし、 この『チキチキバンバン』に登場する車は、チキの前身である パラゴン・パンサーにしたって架空の存在だし、実在してるらしい車にしても、 当時の実車とは限らず、映画のために作られたレプリカであることが 多いようなんでスチルからでは判断が付きにくいんですよ…。

それでもディテールを綿密に見ていったところ、当時のロールス・ロイスとの 共通点の多さを発見し、捜してみつかったのが、このミニカーでした。

デイズゴーンというブランドの 1907・ロールスロイスシルバークーペで、 もともと売価が安いシリーズなんでディテールは甘いんですが、 色もおあつらえ向きにクリーム色だし、改造ベースには使えそうと購入し、 フロントウィンドウのグリル除去、シート形状の修正、背後のガソリンタンクの追加、 制作者アルバート・R・ブロッコリの名前にちなむと考えられる ナンバープレート「CUB1」の書き込み等を施し、 コーギーの標準サイズのチキチキバンバンからトゥルーリーフィギュアを 借りてきたのが、こちらの完成形です。 全長7.8cmで、劇中車と較べると、若干全長が長い感じもしますが、 ダイキャストを切りつめるのは難儀なので、そこには目をつぶりましょう(笑)。
なお、このミニカーの制作後、海外サイトの指摘により、トゥルーリーカーは ハンパー8Pというイギリスのマイナー車であることが解りましたが、 ハンパーのミニカーなんて出てないので、完全スクラッチビルドをする 技術と根性をお持ちでもない限りは、模型として手に入れるにはこの方法が 近道なのは変わりありません(笑)。
さて、タイトルで書いた「したたかなトゥルーリー」についてですが、 「憧れの彼女に対してなんてこと言いやがるんだ」とお怒りの方も いらっしゃるかもしれませんね(笑)。
でも、記憶をたぐってよく考えてみて下さい。最初に子供たちを避けて 池に突っ込んだ時、彼女は誰の助けも借りず、独力でバックギアに入れて脱出し、 そのまま子供たちを家へと送り届けてるんですよ。 でも2度目の鉢合わせ、チキ号の最初のドライブの時は、ハマった場所は そんなに変わらないのに、自分で脱出しようとする素振りは全然見せません。

「すぐに頭に血が上ってポッツさんに文句を言ってたからそんなヒマは無かった」 とおっしゃるかもしれませんが、彼女の属性はツンデレなので、 あれは愛情表現です(笑)。しかも最初の出会いの時は白かった帽子の花が この時はほんのりピンクに染まってるんですよね! そもそもあの時、彼女はどこへ向かってたんでしょう? 最初は偶然にしても、 2度目のバラ色の花をつけてのお出かけは、たぶんポッツ家に向かってたん じゃないでしょうか? その証拠にしっかりピクニックに着いてきましたよね? 責任感の強い彼女のこと、もし他に約束があったなら、 決して誘いに乗らないでしょう…。 3回目の鉢合わせは、もう全身がバラ色に染まり、完全に「私を食べて」 状態なんでポッツさんの腕に飛び込むのを待ちわびる彼女ですが、 内心「してやったり」とも思ってたでしょうね(笑)。
まぁ、「したたかな」はちょっと言い過ぎで、「リアルにしっかり者の女性」 ぐらいが適当でしょうか? スクランプシャス家のパーティーで、 金や権力しか取り柄のない退屈なオトコを数多く見てきたらしい トゥルーリーのことなんで、そういうのは違うポッツさんとの出会いを 逃すまいとしていたのかも知れません…。 それなら、むしろ「カワイイ女」と呼ぶ方がピッタリでしょうかね?(笑)
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