
今夜の御題も『カーズ』からドック・ハドソンです。 まるでかつてのハリウッドスター、ロック・ハドソンみたいな名前を持つ彼は ラジエーター・スプリングスの裁判官で、医者(修理工場の整備士)でもある、 町一番の信用と威厳を持つ名士ですが、実は過去に3年連続で ピストンカップに優勝した名レースカー、ハドソン・ホーネットの世を忍ぶ仮の姿で、 町の住民にも過去を隠す彼は、たまに荒野に設営したコースを走り憂さを晴らしてたのです。 偶然その秘密を知ったマックィーンに、1954年のレースで大事故を起こして以来、 引退したと言う感じの説明をドックはするのですが、それは史実にある、 ハドソン・ホーネットが1951~53年のナスカーのネクステルカップシリ-ズで優勝し、 ハドソン社がアメリカのビッグ3以外で唯一このカップを獲得した会社だったのに、 54年にはAMCに吸収されてしまったことに呼応しています。 ホーネットの販売はしばらく続けられ、70年代中盤には新型も出るんですが、 ハドソン・ホーネットはこの3年限りで消滅してしまった訳ですね…。 だからドック・ハドソンはその正体を隠し、ボディに誇らしげに書かれた車名も消して 田舎町に隠遁してしまったんですよ…。このあたり本当に泣けるし、 演じるのがレースにも造詣の深い名優ポール・ニューマンというのも素晴らしい限りです。
 だから当然、今のハデハデになったピストンカップや、そこに出場しているマックィーンに ドックがいい感情を抱くはずはなく、最初の競走の時も、 マックィーンがダートを走った経験が無いのをあっさり見抜いて、 スタートから一歩も動かずに相手の自爆を誘って「勝利」しちゃう訳ですね(笑)。
 だから、そのドックがちゃんとハドソン・ホーネットとしての塗装・装備に全身を固めて、 マックイーン自身のかつての傲慢さから、トレーラーのマック以外のクルーがみな逃げてしまった 復帰戦かつ、ピストンカップ決定戦のチーム監督に押し掛け就任したってことは、 彼の町での頑張りがドックの心をいかに溶かしたかってことだし、 ドックのことを見分けられなかった若造マックイーンと違って(笑)、 ドックを一目見るなり正体に気づき、歓声で迎えたスタジアムのみんなにも感激しちゃいます。 ただ一人空気読めてないのが、ヒゲのチックでしたが、 奴もちゃんとその報いを受けるハメになるのもいい感じですよね!(笑)

さて、今回のハッピーセットは全長約10.8cm。写真で見てお解りのように 左側にゼンマイのネジが飛び出しています。ただ走るだけならブルバックゼンマイにすれば いいのになぜこれはネジ付きゼンマイにしてあるかと言うと、
 この中央に付いている横向きの車輪に注目!
つまりこれ、昔懐かしミステリーアクションなんですね。 そう、あのテーブルや机の上で走らせると、フチまで直進し、そこまで来たら自動的に 向きを変えて落っこちずにまた進む、という、高級電動玩具によく使われていた仕組みです。
いや、あの仕組みが、マクドナルドのオマケに使われているとは驚きです。 さっそく試してみたところ、ゼンマイなので動きに時間制限があるけど、 その間は実にうまく落っこちずに進んでくれました! 本当にこのハッピーセットの「カーズ」シリーズ、あなどれません!!
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