 タクシーカテゴリーの2回目は日本の『タクシードライバーの推理日誌』を取り上げますが、 これはテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」で断続的に放送されています。
 笹沢左保の「夜明日出夫の事件簿」シリーズを原作とするこの2時間ドラマは、 1992年5月の「殺人化粧の女・山が動いた!? タクシードライバーの推理日誌」を皮切りに、 現在まで26本が放映され27本目も撮影済みの長寿シリーズです。
 主演は渡瀬恒彦で、彼は『おみやさん』、『世直し公務員ザ・公証人』、『警視庁捜査一課9係』 TBS版の「十津川警部シリーズ」等々の、私がタマに観ている実に多くの ロングランシリーズで、同じような刑事・探偵的役割を演じ続けてる役者さんで(笑)、 一般には船越英一郎のことを「2時間ドラマの帝王」と呼ぶそうですが、 私は彼が役者としては好きでなく彼主演のドラマは観ないので、渡瀬恒彦が私的には 「2時間ドラマの帝王」ですね。あ、でも船越英一郎個人はオモチャコレクターなんで 大好きで、彼がオモチャへの愛情やウンチクを語ってる番組は喜んで観てます。ヽ(´ー`)ノ
夜明シリーズは、警視庁捜査一課強行犯第7係の腕利き警部補だった夜明日出夫 (なんてテキトーな名前w)が、ある事件で関わった女性との関係を週刊誌報道によって 誤解されたため辞職し、妻とも離婚に追い込まれ、今ではアパートで一人暮らしをしつつ、 タクシードライバーとして糊口をしのいでいる、という基本設定です。 その夜明さんのタクシーに美女が乗り込み、そして殺人事件も運んでくるというのが いつものパターンで、犯人が誰なのかはすぐに推察できるので、犯人探しよりは、 アリバイ崩しやその美女がいかに過酷な運命によって殺人を犯すはめに追い込まれるかの 事情説明に重きが置かれます。たいてい美女と夜明けさんとの間にはほのかな恋愛感情が 芽生えるので、最後の謎解きの場面は涙を誘うものとなりますが、 中年となった今の渡瀬恒彦が持つ人の良さと、かつての彼が映画で演じたような鋭さが、 ちょうどいい具合に混じり合った夜明けさんのソフトだけど頭脳明晰なキャラクターには 「美女たちが心を許すのも当然だよなぁ」という気にさせられます。 彼に心許すのはかつて部下だった捜査一課の刑事たちも同様で、現役の捜査官である 東山(風見しんご)、国代(小林健)はもちろん、今は係長の神谷警部(平田満)すらも、 表面は夜明けさんの事件への介入を嫌うフリをしながら実はその明晰な推理が頼みの綱で、 夜明さんがその見返りとして間接的に求める長距離利用を承認しています。 このあたりどう見ても癒着で、実際にこんなことしてたらREN4アタックを喰らうこと必至ですが(笑)。
 09年4月放送の25作目では宮崎にまで行ってるように、雇われタクシードライバーである夜明さんが 地方の事件に絡むにはそこまでのタクシー利用は必要だし、 まぁ浅見光彦シリーズのお兄さん絡みと同じでオヤクソクとして楽しむべきでしょう……。
 夜明さんのタクシーは4作目まではイースタンモータース、それ以降はチェッカー無線 (大同交通)が提供していますが、イースタン時代はマツダ・ルーチェ、 チェッカーになってからは時代毎のその時の使用車(トヨタクラウン系)が登場します。 だから「夜明さんのタクシー」として1台取り上げるなら、オレンジをベースとした チェッカー無線独特のペイントを施されたクラウンということになるでしょう。 チェッカー無線仕様のタクシーのミニカーは標準スケールでは出てないようですが、 小スケールではトミカのショップ限定やリミテッドで発売されたことがあります。
 お見せしているミニカーはダイヤペットで、本来は日本タクシーとして出ているモノです。 ダイヤペットの標準スケールで全長約12cmのダイキャスト製。 その天井のお宮を提灯型に改造して、横のラインをチェッカー模様に変えました。 ダイヤペットなので各種ドアオープン可能で、
 全開させるとこんな感じになります。あ、こっち側のシール張り替えるの忘れたけど(゚ε゚)キニシナイ!!(w
さて、この「タクシードライバーの推理日誌」は20年27作を数える超ロングランのシリーズのため、 夜明さんと美女だけで話を作るのもマンネリで、そこを楽しむのがシリーズ鑑賞の鉄則なんですが、 やはりスタッフも違ったことをしたくなるのか、第7係の刑事3人や、 いつもは「アパートに様子を見に来る」のと「エンディングで土手を一緒に歩く」のが 出番である娘のあゆみにスポットが当たる話もあります。 こういうパターン破りの話は面白いことが多く、テキトーに再放送を見たときに それに出くわすと「シメシメ」と思ったりするんですが、パターン破りの最たるものが 伊藤蘭が登場する11作目で、夜明が警察を辞めるハメになった事件に関連する話でした。 テキトーに見ているため、頭の中で話の順番がゴチャゴチャになってて、 まぁ基本的にエピソードの関連性は薄いからあまり問題は無いんですが(笑)、 こういう根幹に関わる事件には、やっぱ何本か見終わった後に出会いたいです。
 それから最初の頃はセーラー服を着ていたあゆみが、いつの間にか女子大生になり、 そしてまたいつのまにか卒業してフリーターとなって、 最近の話ではできちゃった結婚を言いだして夜明を仰天させたりしてるので、 そういう部分には時の流れを感じますねぇ……。 つい先日見た再放送では、ちょうど10年前放送された国生さゆりが美女役の 第12作目の「殺意のハンドル」をやっていて、海外留学を望むあゆみに夜明が 「そんなジェフとかガブが大勢いるところに行かせられるか!」と憤慨してましたが、 松田聖子の不倫相手だったジェフ、マラソンの有森裕子と結婚したゲイのガブという いかにもその時代を表す固有名詞を懐かしみながらも、 「実はあゆみってその頃からけっこうイケナイ娘だったのか?」とか、 「10年前に女子大生ならもうアラサーだから、できちゃった狙いに切り替えたのかー」なんて、 本筋とは関係ない部分を楽しんじゃいましたよ(笑)。
(2010年1月放送の第26弾より原沙知絵と) まだまだ続きそうなこのシリーズ、だんだんと薄くなる夜明さんの頭髪とか アラサーも中盤になりつつあゆみが、この先生きのこるにはどうすればいいのかが 気になってしょうがないですが、そのあたりも含め楽しみです(笑)。 _,,...,_ /_~,,..::: ~"'ヽ (,,"ヾ ii /^',) :i i" |(,,゚Д゚) |(ノ |) | | ヽ _ノ U"U
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