 今日の御題は『太陽の使者 鉄人28号』ですが、これは1980年10月~1981年9月まで 日本テレビ系にて全51話で放映された作品です。 鉄人のアニメとしてはエイケン制作のモノクロ作品に続く2作目となり、 この時期は同じ日テレで『鉄腕アトム』のアニメ第2作も放映されていたので、 くしくも日本の代表的なロボット2作品のリメイクの共演となった訳です。
原作や1作目アニメからのアレンジを最小にし、「カラー版」的イメージだった『アトム』と違い、 『鉄人28号』(放映時は「太陽の使者」の肩書きは無し)の方は大胆なアレンジがなされました。 劇中の時代が「現代」に移され、鉄人のボディも逆三角形のシェイプされたフォルムとなり、 目も、マンガでは時には「ギョロリ」と睨みを効かせていた瞳は無くなり、 単なるランプに変更されました。しかしエンディングテーマにはなぜか「優しい瞳の鉄人」 という感じのフレーズがあるもんで、当時「瞳なんか無いヤンケ!」と ツッコミを入れたものですが、変更が作詞者に知らされてなかったんでしょうか?(爆
 この2大リメイク共演は話題を呼び、夏頃に出た徳間書店『アニメージュ』(9月号)では、 メカニカルな要素を濃くした新鉄人(当時の通称)のイラストが表紙を飾り、 オリジナルの鉄人ファンだった私も、大変興味をそそられたものでした。
そして放送初日。一足先に始まった『鉄腕アトム』が主題歌もオリジナルをやや、 アップテンポにした好感触の曲だったので、当然こちらもあのデュークエイセスの 「ビルの街にガオー!」の歌を使うものとばかり思っていた私の耳が捉えたのは、 激しいロック調の絶叫ソングに乗って吠えるテレスドンの声でした…('A`)
いや~、あの時の落胆ぶりは今でもハッキリと憶えています。ま、歌はね、前のは 「グリコ」のイメージも強いし、実は『鉄人』って、ラジオドラマ、モノクロ実写版と 主題歌は毎回変わっていたんで、まだガマンできます。 「メカニック、スイッチオン、ハンマーパンチ!」という歌詞も、 起動したらイキナリぶん殴るという、鉄人28号というロボットを完璧に理解した内容だし(爆
でもねぇ、テレスドンの鳴き声はないでしょうよ……。 鉄人の咆吼もいつも変更されてるんで、変えるのは仕方ないとしても なんでメジャーな怪獣の声を流用するかなぁ…。 同じ流用するなら、一つ前のあの「バンガォー」って奴を使って欲しかった…_| ̄|○
まぁこの時のショックと、横山キャラとは全然別物になってしまった 人間たちのキャラクターデザインに馴染めずに、この「太陽の使者」版は、 以降ほとんど見なくなりました。中盤以降、ブラックオックスが登場するというので またボチボチ見だして、その深いドラマ性に感心することになる訳ですが、 それだけにあのオックスの最後にはまたショックを受けましたね。 ま、今度のは落胆じゃなくて、いい意味での「衝撃」でしたが。(・∀・)
そんな『太陽の使者 鉄人28号』の玩具ですが、ロボットなんでやはりそっちが主流で 超合金はもちろん、その巨大版的な「超金属」やジャンボマシンダーも出ましたね~。
 プラモも、もうすでにガンプラは出てたので同じフォーマットで、1/144と1/100の 2種類が出ました。当時はロボットはプラモ重視で集めてたので、迷わず1/100のを選択し 組み上げました。それから後に超合金が安く売ってたのでそれも買って今も持ってます。
 そんな中、今日メインで紹介は、劇中で正太郎君の移動用メカとして登場するクリッパーで、 こんなモノまで商品化してるあたりにもバンダイ(ポピー)の力の入れようが解りますね。 この個体も1980年代後半に箱入り新品で安価で手に入れました。
プラも多用されてますがダイキャスト製で、全長は約9cmですが、 乗ってるフィギュアの大きさから標準スケール相当でしょう。
 このミニカーの最大の特徴は上への伸縮機能にあり、フルに延ばすと全高は12cmに達します。 確か鉄人のメンテにも使う設定があったと記憶してるので、そのための機能でしょうか? フロントから2発のミサイル発射という基本的ギミックもちゃんと備わっていますが、 ミサイルは例によって別に補完してるので今回はオミットさせて下さい。m(_ _)m それから「クリッパー」という名称から発想したのか、着地部底に磁石が仕込んであり、 ちょうどマグネットクリップのように貼り付けて遊べます。 いささかイミフメーなギミックですが、超合金だと小さすぎるけど、 超金属だったら貼り付けて遊べそうなので、そのつもりだったのかも?(笑)
 これは手持ちの超合金との共演で、サイズ差をなるべく少なくするため、 思い切り極端なアングルで撮ってるので、少々ボケ気味ですが御容赦下さい。m(_ _)m
『鉄人28号』はこの後も何回も映像化が行われ、その度に期待しつつ見てましたが、 結局、原作の、スリリングなノリは持続したままに、少年探偵モノからロボット対決モノに 移行した作劇を再現できたバージョンにはお目にかかれないままです。 時代に合わせようと過剰なアレンジを施したり、原作無視の監督の独りよがりなエセ鉄人は もう見たくないんですが、次に映像化が有るとしたら、ドコモのCMに出てくるデザインを使った 押井学版になりそうなので、また頭を抱えるシロモノができあがりそうな悪寒がしてます…。('A`)
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