毎週更新の3回めはロボットのターンです。スーパーロボット大作戦の続きで、 今週も当時の事情を考察しつつ書いていきます。
大人気を博した『マジンガーZ』も1974年3月に最高視聴率を記録して以降は さすがに息切れを感じさせるようになってきました。ジェットスクランダーをピークとする 強化計画もネタが出尽くした感じだし、弱いサポートロボのアフロダイAをダイアナンAと 入れ替えてはみたんですが、当時は視聴者層に「大きなお友だち」はいないので まだ女の子ロボが売れる時代ではなかったんです…。 そこで、昨年夏に大ヒットした『マジンガーZ対デビルマン』の夢よもう一度とばかり、 打ち出した強化策が7月の『マジンガーZ対暗黒大将軍』で、これはマジンガーZを凌ぐ 超スーパーロボットのグレートマジンガーの数ヶ月早いお披露目の一編だったため、 男の子の大興奮を呼び、私も雑誌記事を貪るように読みふけったものでした。
 この映画の宣伝には東映も力が入り、ウチの近くでは小学校の通学路にポスターを貼る だけじゃなく割引券も括り付け、子供が自由に持ち帰れる大判振る舞いをしてたんですよ! 当然私は大喜びで何枚も持ち帰ったけど、小学生なんで1シーズン1回しか映画館に 行けなかったので、残念ながらこの映画を観ることは叶わず、悔しい思いをしました…。
と記憶していたので、その悔しい思の原因となったこのシーズンに見に行った映画は 何だっけと調べたら、ゲゲゲゲ、この時東宝チャンピオン祭りやってないやんけ! (゚ロ゚ノ)ノ!! じゃなんで、『対暗黒大将軍』を見に行かなかったんだ? あ、解った、東宝系で8月に『ノストラダムスの大予言』&『ルパン三世(実写版)』を やってたからです。うん、これは確かに見に行った! しかしなぁ、血涌き肉踊る 『対暗黒大将軍』の替わりに、喰ら~い『ノス』&ビミョーな『念力珍作戦』を 選んじゃったとは、当時の自分の肩を叩いて慰めてやりたいですぅ…。(つД`) 『ノス』と『念珍』の良さが解るのはもっと大人になってからだし、マジンガーを大画面で 観る機会はめったにないから、マジンガー観ておくべきだったですよ…ヽ(`Д´)ノウワァァン!!
とまぁ失意の夏が過ぎ、秋が来た頃にTVでもグレートマジンガーの登場となりましたが、 TV画面でも充分その強さは伝わったので視聴継続し、また電動プラモを買ったのでした。
マジンガーZでは途中でジェットスクランダー付きが出たけど、最初に単体を買った子への 救済措置が無かったので悔しい思いをしましたが、グレートは最初からスクランブルダッシュ 付属だったのは良かったです。スクランダーは今考えたら部品請求で取れた気もするけど、 小学生の知恵じゃ無理だし、そのスクランブルダッシュも引越で紛れて行方不明です(つД`)
グレートも多数商品は出たけど、こっちも有名なので詳細は省略。 今は電動プラモと超合金と、これもスーパーロボット大作戦版(xx02)を手元に残してます。

スーパーロボット大作戦版はZに続く商品だけに仕様はほぼ同じで、 大きさを合わせてあるのでグレートのスマートさが引き立ってます。
 スジ掘りを嫌い設定身長にこだわる人にとってはありえない商品でしょうが、 その辺どうでもイイ私にはシャープでカッコイイ素晴らしいソフビで、 あえて欠点をあげるなら、マジンガーブレードが脚に内蔵されていない点でしょうか? ま、これはソフビだから不可能なんですけどね(爆
このように交代のセレモニーは大きく盛り上がった『グレートマジンガー』でしたが、 玩具売り上げは前作には及ばず、1年で『UFOロボグレンダイザー』へと交代になります。 今回は繋ぎエピソードはTVでは作られず、先週までいつもの戦闘服を着ていた甲児君が 青と緑の格好悪いコスチュームに着替え、戦闘力ゼロに近いTFOに乗り換え登場したのに 強く違和感を憶えたんですが、実はこの作品は同年夏公開『宇宙円盤大戦争』のデザインを 変更し名前を改めたもので、主役のロボがロボイザーからグレンダイザーになったんです(笑)。
 これが変更前のロボイザーですが、とても主役とは思えぬカッコ悪さと凶悪さですよねぇ…。('A`)
『グレートマジンガー』の後継としては、本来『ゴッドマジンガー』という企画が あったが巧くまとまらず、『宇宙円盤大戦争』のリファインになったというのが定説ですが
 この時点でのゴッドマジンガーとはこういう姿を想定してらしいから、この企画が流れて 幸いだったかもしれません(笑)。これじゃロボイザーの色を変え角生やしただけだから、 この時期のダイナミックプロはこんなデザインが好きだったんでしょうが、 グロイザーXにも似てるから、あれは企画の再々利用なのかもしません…。 そもそも『グロイザーX』の企画がナックに持ち込まれたのも東映動画との 確執が原因らしいから、ゴッドマジンガーのお蔵入りで両者の溝は深くなり、 無理矢理変えさせられた『グレンダイザー』がイマイチの結果だったので、 両者共に不満が募りついに決裂したのかも知れませね…。('A`) 『グレンダイザー』の後番組は松本零士原作の『惑星ロボダンガードA』だし、 『ゲッターロボG』の後番組の『大空魔竜ガイキング』ではダイナミックプロは 「原作」ではなく原作協力と一段下がった扱いになっているから、 仲たがいしたのは確実でしょう。
ただイマイチとは言え、『グレンダイザー』は6クールに近い74話も続いており、 後半の各種スペイザー次々登場の展開がオモチャ的には高セールスだったようです。 個人的にはスペイザーの安売りぶりと甲児君がそれらのパイロットばっかで、 マジンガーを操縦しないのがイヤであまり観なかったけど、さすがに終盤は視聴を再開し、 『宇宙円盤大戦争』をリメイクしたエピソードには素晴らしさに感動した記憶があります。 フランスでこの番組が大人気で視聴率100%を取ったのは有名ですが、 ロボだけを主体とせず、男女の仲の機微を描いたのが ロマンス好きのフランス人の好みに合っていたのかもしれないですね…。
グレンダイザーはマジンガーのようでマジンガーでない中途半端さが 嫌いだったんですが、最近のダイナミックプロ主導の乱造気味のマンガによる リメイクの中には、「兜十蔵博士が地球に亡命してきたグレンダイザーを 参考にしてマジンガーを作った」という設定の作品もあるようで、 姿が似ている説明には一応なってるけど、元祖のマジンガーを卑しめる様な こんなバカ設定していったい何がしたいんだろうかとダイナミックプロの 見識を疑いたくなる気もします…。('A`) ただその種の作品の中には「グレンダイザーの本当の役目は地球を 紅蓮の炎と化すこと」と定義され、そういう展開を迎えるのもあるらしく、 なるほど「グレンダイズする者」かと納得させられました(w
このようにグレンダイザーのデザインには最初から魅力を感じなかったので、 放映当時にオモチャを買った記憶は無く、1980年頃の地元福岡のオモチャハントで ダブルスペイザー付きのバンダイ電動プラモを見つけ確保したましが、 組み立てぬまま引っ越しで行方不明となってますが、
(参考写真) 本体を組むとこんな感じになるらしいです…。
その後、超合金を揃えた時、スペイザーの付属しない初期バージョンを 中古で買って、その他はスーパーロボット大作戦版(xx03)を持ってますが、
 まぁこれで充分で、いつか合金のスペイザーだけのジャンクを買って キレイにリペイントして、ウチの単体ダイザーと揃えたい思いがあるのと、
(参考写真) 上の写真はどれも全長20cmクラスの海外版玩具ですが、たぶん海外での方が グレンダイザー玩具は豊富に出てると思うので、 大きさの合う円盤獣やベガ獣を何か一つは欲しい気はしますねぇ…。
テーマ:ホビー・おもちゃ - ジャンル:趣味・実用
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