不吉な数を背負った男

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このブログでのムービートイガン紹介も数を重ねて10回を越えたので、
今回は不吉な13という数を背負った男、『ゴルゴ13』がお題です。
本当は13回目にするつもりが、数え間違って14回目になったのは秘密です(爆)。

ゴルゴ13の名はあまりにも有名ですが、その由来はあまり知られていないようです。
一応、「主を裏切りイバラの冠をかぶせゴルゴダの丘で十字架にかけた13番目の男」との
設定はあるようですが、イエスを裏切った13番目の男ってユダじゃなかったですか?
しかもユダはイエスを十字架に掛けたりはせずに、その処刑と共に自殺したはずです…。
ならばイエスを処刑した支配者側になりますが、処刑係の名前など非キリスト者には
解る訳もないし、彼はただ命令通り仕事をしただけでイエスを裏切ってはないでしょう…。

GOLGOSAINTLOGO.jpg
ゴルゴのマークだって、60年代に人気の『セイント』のトレードマークにそっくりだし、
なんとなくあまり調べずにテキトーに決めたっぽさがプンプン臭う名前ですが、
ここまで有名になっちゃったら、もはやどうでもいいですな(爆笑)

ゴルゴはクールで、特に女には冷たく接しますが、完全な冷血漢や卑劣漢ではありません。
TVアニメの最終回では、ある狙撃依頼を受けた直後のゴルゴが、不慮のもらい事故で
右腕の靱帯を損傷し手が動かなくなりますが、中国人医師カッターの腕の良さを聞きつけ
手術を依頼します。しかし彼はゴルゴの標的の義理の息子で、ゴルゴの依頼主が
ターゲットを脅したためにゴルゴに狙われていることを知った父の側近から、
手術の失敗を要請されたのに、医師の良心に従い成功させる気骨のある人物でした。
ゴルゴはその心意気に報いるためわざわざ左利き用狙撃銃をオーダーし、ケガとは無縁の
左手で狙撃を成功させ現場に銃を放置し、カッターの心の痛みを和らげようとしたのです。
そして次には、依頼を漏らすルール違反を犯した依頼主を、今度は右腕用の銃で狙撃し、
そちらの現場にも銃を残し、治療が成功だったことをカッターに伝えたのでした。

このように一見クールでも、協力者には厚く返礼する義理堅さ・暖かさを持つのが
ゴルゴで、彼が名乗るデューク・東郷の名と共に彼のルーツを知る手がかりでもあるし、
長年人気を持ち続けている秘密でもあるんでしょうね。ただの冷酷な殺し屋が狙撃をする
という話だけでは、人気も数年も保たずに終わっていたんじゃないでしょうか?

このゴルゴが一番多く使う狙撃銃が、アーマライトAR15で、アーマライト社から
製造権を譲り受けたコルト社が製造したのでコルトAR15とも、アメリカ軍採用後の
コードネーム、M16とも呼ばれます。この銃はベトナム戦争のジャングル行軍用に
設計されたアサルトライフルで全長は約1m、重さは約3.5kgもありますが、
それでも以前のよりは軽く小さくなったし、洗練されたスタイルから兵隊には好評でした。
しかし余りに斬新なスタイルだったので手入れ無しでも常用可能と誤った認識が浸透し、
ジャムが頻発したりもしましたが、その迷信が払拭されてからは本来の性能を発揮し、
マイナーチェンジを重ねながら長く愛用される名銃となりました。

このように実銃も名作で、息の長い超人気キャクターが使うだけに、トイガン界でも
人気の高い銃で、どれだけの種類・数の商品があるかはちょっと把握できないし、
まさに「ゴルゴ13バージョン」として発売された商品すら有ります。
golgoversion.jpg
そのゴルゴバージョンを買えれば一番いいんですが、定価で7万、ジャンクが出ても
2万まで高騰と手の出る値段ではないので、普通のジャンクのM16を狙ったのですが、
それでもけっこう高騰し撤退を繰り返し、ようやく、非ガンマニアの売り主から出た
詳細一切不明のブツを1200円で入手しました。
YAFOKM16.jpg
隣県からの出品なのに送料1400円とやたら高かったんですが、実物が届いてみて納得、
デカイだけじゃなくやたら重く、計ったら2.2kgもありました(苦笑)。
金属部品も結構使ってあり、ただの安オモチャじゃない堅固な作りだったので、
サビやヨゴレを落としつつ刻印をよく見ると、コクサイの商品であることが判明。

kokusaiar15 catalogue
コクサイのM16は1980年代中盤にスーパーウエポンシリーズとして発売されたモノで、
当時MGCのABS製M16が25000円だったのに9800円と半値以下だったことに加え、
火薬によるブローバックの力を利用してピストンをコッキングし、BB弾はガスにより
発射するという、モデルガンとエアガンのいいとこ取り的システムを採用したので、
競合メーカーのマルシンよりパワーがあったし、セミオート時のみだけどブローバックで
金属薬莢が排莢される実銃テイストを強く感じさせるギミックは雰囲気満点で、
さらに命中精度も高かったので飛ぶように売れたそうです(笑)。
それだけ完成度の高い商品だけに、なかなか他社も追随できず、マイナーチェンジも
何度か繰り返された息の長い商品となりました。ウチに来たのはその中のA1で、
ハンドガードが三角すいのような形をしています。


ZISSYAgolgo.jpg
今、ゴルゴが使ってるのは、ハンドガードがデコボコしたA2だし、
2本の実写映画でもA2風のカスタムされた銃が採用されてますが、

doll_golgo13.jpg
実は漫画では登場から20年程、実写映画が作られた後もA1を使い続けていたので、
こっちの方が印象深いです。なぜA2への移行が遅れたかというと、どうもすぐに
新型に飛びつくのをさいとう御大が嫌ったようで、劇中ではA1の欠点を開発者に伝え、
その結果誕生したのがA2であると、ある意味トンデモナイ設定が為されているそうです。

このさいとう御大の意地っ張りは、本来は突撃用のライフルで狙撃用ではないこの銃を
ゴルゴが使っている理由とも関係しており、WIKIによると、軍事漫画家の小林源文が
「連載開始直前に、当時MGCの社員で宣伝部所属だったイラストレーター上田信に、
さいとうプロから『新連載の主役である殺し屋に持たせる銃は何がいいか?』と、
狙撃に使う説明なしの質問があり、最新軍用銃M16を勧めたから」と主張しているとか…。
つまりは007のPPK&バーンズマーチンホルスターと同じ、専門家とその方面に暗い
作家間での誤解(BM社はリボルバー専門ホルスター業者で、PPKの他にフレミングに
勧めたリボルバー用として銃の専門家ブースロイドはリストアップし、常識なので特に
説明しなかったが、銃に厭いフレミングは間違ったペアを組み採用)な訳ですが、
KARASINIKOF.jpg
認めたくないさいとう御大は、ロシアの名銃の開発者カラシニコフ(ならぬカラジニフw)から
「なぜM16を使うのか?」とゴルゴに質問させ「自分は一人の軍隊だ」と回答された
ことから、カラジニフは「ゴルゴの体格に最も合い、狙撃と接近戦のための性能を
高いレベルで両立できる銃としてM16が最適だから、ゴルゴはM16を使用している」
と解釈し、それで読者を納得させようとしています(笑)。
バーンズマーチン社が007ブーム以降はチャッカリとPPK用ホルスターを発売し
一儲けしたように(笑)、M16もアサルトライフルの代名詞みたいになってますから、
フィクションの力は偉大ですねぇ! ヽ(´ー`)ノ


A1をゴルゴ仕様にするにはキャリングハンドルを切除し、そこにスコープを
付けないといけないんですが、その加工は大変なのでスグにはやりません。
スコープは用意したからハンドルの上に付けるのならできるんだけど、
それだとカッコ悪いからなぁ…。

さてこのジャンクの状態ですが、端々に錆が浮いてる程度で全体的には悪くありません。
自分的には元から弾の発射は期待してないので、銃爪が引ければ充分ですが、
これがメチャメチャ重く1回引いただけで指が疲れます……_| ̄|○
でも、シリコンスプレー噴射で潤滑効果が出て、連発も可能な重さになってくれて
一安心で、工場の火災により金型等が失われ、デッドストックが出て来でもしない限りは
新品ではもう入手不能の、伝統あるコクサイM16を入手した喜びに浸ることができました。

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